2010年05月20日

【関西印 うまいもん】オムライス ふわとろっ、老舗の集大成(産経新聞)

 ■北極星…大阪・中央区

 洋食店はもちろん喫茶店、家庭でと広く食されているオムライス。

 その発祥については、東京の「煉瓦亭」と大阪の「北極星」を元祖とする説が有力。「煉瓦亭」は白飯に卵や具を混ぜた「ライスオムレツ」。一方、ケチャップライスを薄焼き卵で包んだものは「北極星」で発祥したとされる。

 ここでは、オムライスといえばこれ、と誰もがイメージするケチャップライスを薄焼き卵で包んだタイプのものを取り上げる。

 考案者は、「北極星」の創業者、北橋茂男氏。常連客に、いつもオムレツと白ご飯を注文する人がいて、ある日、「たまには目先の変わったものを」とご飯をケチャップで味つけし、薄焼き卵で包んで提供したのが始まり。大正14年のことだ。これをメニューに加えたところ大評判となり、世間に普及した。

 「父はハイカラで高級な洋食を破格の値段で提供してました。かけうどんや銭湯が10銭という時代に、10銭均一で。えらい繁盛して、戦闘機一機を陸軍に寄贈したそうです」。北極星の社長、北橋茂登志さん(74)はこういって「陸軍大臣・東條英機」名の感謝状を見せてくれた。

 跡を継いだ北橋さんは昭和59年、繁華街から離れた堀江を活気づけるため「オムライス専門店」をオープン。定番のチキンライスのほか、キノコやカキなどを具にした変わり種を次々に開発した。中でも「伊勢エビオムライス」は話題になり、店の前には行列ができたという。

 基本はあくまでもシンプルなケチャップ味で、しょうゆと日本酒を隠し味に使っている。「注文を受けてからひとつずつ作り上げています」

                   ◇

 ■明治軒…大阪・中央区

 一方、大阪・心斎橋にある「明治軒」もオムライスで有名な老舗店。こちらは一種類のみ。中身は、玉ねぎと牛肉をペースト状になるまで炒(いた)め、ケチャップとしょうゆベースの特製ソースとご飯を一体化させたリゾット風だ。

 「この味に落ちつくまで、先代と二代目は毎日ケンカしてましたね」。亡くなった二代目の妻で現明治軒社長の井本啓子さん(61)は振り返る。

 「北極星」も「明治軒」も根強いファンが多く、著名人も頻繁に訪れる。

 「『スマップの〇〇君が座った席はどこ?』などと尋ねるお客さんもいましたね」と笑う「北極星」の北橋社長。「明治軒」の井本社長は「強面(こわもて)で屈強そうな男性の集団が並んでおとなしくオムライスを食べている姿を見て、なんだかかわいらしく思えた」という。

 今ではさまざまな店がバリエーション豊富なオムライスを提供し、家庭でも手軽に作られているが、北橋さんも井本さんも、「他店や素人さんには絶対に出せない味」と長年かけて築いた味に自信をもつ。

 ライスを包む卵にもこだわりを持つ。伊丹十三監督の映画「タンポポ」で有名になった、ライスの上でオムレツを割るタイプが流行しているが、両店とも卵は半熟の面が中身のライスになじむように包む。相性がいいそうで、包み加減は熟練した料理人の技が必要だ。卵にかけるケチャップソースは、「北極星」はトマト味がほんのり残り、「明治軒」はソースベースの少し濃いめの味。いずれのオムライスも、プロの味と技の集大成といえる。

 戦禍を乗り越え、愛され続けてきた老舗の味を、これからもずっと味わいたいと心から願う。(文 杉山みどり) 

                   ◇

 ≪メモ≫

 明治軒 井本安蔵氏が昭和元年に船場で創業したが戦火で店が焼失、心斎橋に移る。▽大阪市中央区心斎橋筋1の5の32▽TEL06・6271・6761▽水曜定休(祝日の場合翌日休み)▽平日・午前11時〜午後3時50分、午後5時〜10時、土日祝・午前11時〜午後10時▽オムライス(中)650円、(大)850円、オムライスと串3本セット950円、串定食680円、ハヤシライス(中)800円、マカロニグラタン1000円など。

 

 北極星 大正11年、洋食店「パンヤの食堂」を大阪・汐見橋で創業。昭和11年「北極星」に改称。▽心斎橋本店・大阪市中央区西心斎橋2の7の27▽TEL06・6211・7829▽午前11時半〜午後9時半▽チキンオムライス690円、きのこオムライス690円、貝柱オムライス930円ほか▽心斎橋本店と堀江店はかきオムライスなどの期間限定メニューあり▽堀江店、堺東店など大阪府下内に9店舗。

首相動静(5月11日)(時事通信)
女子柔道の谷亮子氏を擁立=民主、参院比例代表に(時事通信)
貸金業法違反の5社に行政処分 東京都(産経新聞)
踏切内に乗用車進入、JR川越線9本運休(読売新聞)
日韓首脳が電話会談(時事通信)
posted by さだおっち at 16:41| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。